鳥と山野草の話

鳥類と山野草、主にシダ植物を書いたりします。

小鳥に良くないペアガラス窓

母親が寝たきりになり、24時間介護をした時、一番困ったのは冬場のおむつ交換だった。とにかく寒いのだ。大きなガラス窓が東側にあり、明るいのはありがたいが、冬はエアコンを30度に設定しても16度ほどにしかならない。ファンヒーターも付けるが焼け石に水。その時、天の助けか、新聞折り込みに内窓の広告が入った。写真入りで説明してある。すぐに業者に電話をしてペアガラス入りの内窓を付けてもらった。効果は抜群、エアコンだけで三畳の間の室温を30度まで上げることに成功する。建物はグラスウール入りの断熱材が壁の中に入っていたので、今までの寒さが嘘の様になり、年寄を安心して介護できるようになった。

ところが、ペットのボタンインコオカメインコ達に異変が現れだす!ボタンインコの脱毛が起き始め、オカメインコは大人しいトリなのに気が荒くなり、撫でるとよく噛みつく。エサは穀類にカキガラや塩土、たまに青菜をやっていたが、数年してフンの状態がおかしくなってきた。言い忘れたが、小鳥の傍の掃き出し窓もペアガラスの内窓を付けていた。介護と家事に振り回されて忙しかったので、小鳥を外に出して日光浴をさせることはしない。今更ながら小鳥を飼う資格のない飼い主である。フンがベタベタになり調整剤を与えたり、抗生剤の世話になったり、あれこれ考えて小鳥にも振り回されたが、原因がペアガラスによる紫外線不足だと気が付いたのは、母が亡くなってから数年後である。新しく出たインコの本を見たり、ネットで調べて小鳥には太陽光線が人間以上に必要だとわかった。内窓を付けてくれた会社に尋ねると、ペアガラスが通す紫外線は予想以上に少なく、これは外に出ないで引きこもっているヒトにも影響があるのでは?と思うほどだ。数値は忘れたが非常に驚いたのだけは覚えている。すぐに対処したのはペット用の紫外線灯を購入したこと。夏は窓を開けて網戸にしてやり朝日を当てる。冬場に太陽の恩恵が無くなった頃、毎日30分だけ紫外線灯を当ててやり、飲み水に小鳥用の総合ビタミン剤を入れて与える、ということでインコの体調が回復した。今年は暖冬で暖かいので、小鳥の傍の内窓を開けて古いシングルガラスサッシだけで数時間過ごさせている。勿論、ガスファンヒーターは付いているが、室温と湿度には気を付けて晴天だったら外で日光浴させたい。南向きの大きな普通のガラス窓が、やはり動物にもヒトにも良いのではないか、と反省してしまう!