鳥と山野草の話

鳥類と山野草、主にシダ植物を書いたりします。

カトレアの冬越し

大輪のカトレアを作っている。大人が片手を広げたよりも大きい華麗な花を咲かすが、洋ランの中では冬場の温度管理さえそこそこやれば育てやすい。デンドロビウムみたいに気難しいところはないので、もっと普及しそうなものだが、やはりネックは冬季の越冬か?我が家のカトレアはマーセラ・コス・ピンクマーベルという種類で、もう20年以上栽培していて、毎年律儀に花を咲かせてくれる。花の時期は決まっておらず、春だったり秋だったり猛暑の7月とか2月に咲いたこともある。気が向いたときに咲く不定期咲きという、蘭の女王さまなのだ。初めは室内フレームの中に園芸用プレートヒーターを入れて、その上に乗せて冬越しさせていたが、50wのヒーターは24時間一か月使うと電気代が馬鹿にならない。当時、デンドロビウムコチョウランの原種、オンシジウムなどがあったので一緒に冬越しさせていたが、デンドロは花付きが悪いしオンシジウムはヒトに上げた。コチョウランのアマビリスは5年でダメにしたので、デンドロをクビにしてカトレアだけ残し、フレームを止めた。冬は居間で生活してもらうことに相談もなく決める。居間は高齢者とペットのオカメインコのため、15時間は暖房していたので、夜間の9時間だけ寒くなるのを辛抱してもらう。折り畳みの小さな座卓の上にカトレアを乗せ、鉢はレジ袋に入れてその周りを窓に貼るプチプチの断熱シートで巻いておく。そして透明な90リットル用ゴミ袋を上から被せてカトレアの回りが乾燥しないように努めた。1年は上手く行ったが2年目の冬は厳冬で超寒かった。すっかり機嫌を悪くしたピンクマーベルは、その年花を付けることを拒否した。鉢から株を引っこ抜いて根を調べたら4分の3は腐っていた。ゴメン!やっぱり寒かったか!とりあえず腐った根を切って新しい洋ランの土で植え替えて、半日陰にぶら下げた。3年目の冬、アンカをサービスすることにして機嫌を取っておく。20wのアンカを9時間。朝の7時にはガスファンヒーターが付けられて20度の温度になる。置き場所は掃き出し窓の傍でインコの隣だ。水は月に二度、湯を混ぜてぬるくした物を与える。㋂には昼間だけカーポートの中に置き、少しずつ太陽光に慣れさせるため毎日、出したり入れたりかなり面倒くさい。好きでないと絶対できないな、と思う。これでカトレアの機嫌は直り、花を付けるようになった。今年は充電式湯たんぽをネットで買ったので、寝る前に20分間充電してカトレアの座卓の下に潜り込ませておいた。充電は面倒だが、電気代が格段に安い。暖冬でもあり湯たんぽも気に入ったようで、2月から新芽が出始めた。いつもなら5月の終りか6月にならないと出て来ないのに。よく頑張ってくれた!