鳥と山野草の話

鳥類と山野草、主にシダ植物を書いたりします。

新型ウイルスでの感染症騒動

新型コロナ肺炎が世界中に蔓延している。特に欧米での感染者数は日を追うごとに増して行き、ついに各国のトップがマスク推奨に走り始めた。日本でクルーズ船の感染に悪戦苦闘している頃は、欧米の連中が競って対応を非難したものだが。マスクは必要ない、効果がなく医療関係者だけが付ける物、と言っていた。変わり身の早さには驚く。マスクを付ける習慣のある日本でも、じわじわと感染者数が上がっているが、それでも欧米の上がり方とは比べられないほどに緩やかだ。しかし、いよいよ政府は緊急事態宣言を出すらしい。なかなか出さないので、政府に多額の献金をしている経済界辺りから出すな出すな、と上着の裾を引っ張られているのかと勘繰っていたが、自治体の首長や医学界からの要望に負けたようだ。布製マスクのプレゼントもある、と聞いた。アベノマスクだと揶揄されているが、本当に売っていないのだから必要なヒトには有難いと思う。布製でも使い捨てと効果はそんなに変わらない、とテレビのワイドショーで医学関係のおじさんが言っていた。そうなのだろう。だいたい、昔は皆、布製だった。使い捨てなどという贅沢なマスクが出てきたのは、最近のことだ。ちなみに、当家には昔、母が買っていた新品の布製マスクが5枚はある。きちんとビニールの袋に入って買ったままだ。きっと薬局で購入した物に違いない。

このコロナ騒動で、10年前の新型インフルエンザを思い出した。当時、91歳の母が近所の総合病院に入院していて、ニュースを見る度にどこそこで感染者何人と騒いでいた。今と全く同じで、メディアはスペイン風邪を例に挙げ、その恐ろしさを強調する。大変なことになった、そんなのに老人がかかったら命はない、と驚愕した!それなのに何という事か、我が町の高校生が感染したというニュースが、瞬く間に町中に知れ渡る。病院は母が入院しているここしかない。病院の中は戒厳令が敷かれ、そこかしこに消毒薬が置かれ、毎日見舞いに行っていたのに、ちょっとやそっとでは中に入れてくれない。警察の尋問みたいなことをクドクドとガラス越しに訊かれ、体調が悪くないことを確認されてからやっと病棟に入れた。院の裏口に大きなテントが張られ、発熱外来が作られて体調の悪いものは全員感染者扱いである。ひと月ほどして、感染者は国内に広がったが、タミフルが効くらしい、ということで、国民は何となく安心した。政府は鳥インフルエンザが中国で頻発するのに危機感を抱き、ヒトヒト感染する新型インフルエンザが発生した時の為に、ひたすら買い集めていたという。当時の宰相は麻生太郎首相だった。この豚由来の新型インフルエンザはスペイン風邪ほどの毒性がなく、季節性インフルエンザと変わらないとわかり、5月から大騒動した後7月から感染者数をかぞえなくなった。あまり対処しなくなった結果、半年後の10月から11月の一か月で154万人感染し、2009年の累計は585万人と出ていた。ネットで調べたのだからどこまでが真実なのかはわからないが、ある程度は確かなのだろう。つまり、新型になるとすれ違うだけで移る、と思っていた方が良い!日本の死者は少なかったそうだが、WHOはパンデミック宣言を出した。薬品会社に尻をつつかれてしぶしぶ出したという噂である!当時、このインフルエンザは若者に多く感染し高齢者は昔、スペイン風邪にかかっていて免疫があり、移りにくいという話を聞いた。なぜなら、この豚インフルエンザスペイン風邪とウイルスの型が同じだったから、というのだ。

今回のコロナは10年前の騒動とは大いに異なる。誰にでも噛みつく毒蛇のような物だと心に留めて欲しい!