鳥と山野草の話

鳥類と山野草、主にシダ植物を書いたりします。

プラスチックの逆襲

同級生で幼なじみの友人が遊びに来た。小学校の頃から仲良しの女性で、成績優秀な彼女はいつも級長をやっていたし、高校に進学した時は入学試験で一番だったそうだ。だから東大にでも行くのかと思っていたが、親が古臭い考えの持ち主で、女の子はどうせ嫁に行くのだから短大で良い、と言ったらしい。国立の短大に入学したと手紙が来て、驚いた。その学校も短大だが試験は難しい大学で成績優秀でないと入れない所ではあったが。昔はいくら理不尽でも親の考えに刃向かえなかった。今ならパワハラおやじなどと言われそうだが、彼女は短大でも良いと大人しく言いつけに従ったのだ。しかし、すぐ嫁に行ったのだけど、数年して嫁ぎ先から出戻ってきた。親は猛反対したらしいが、すでに親の権力は届かない年齢になっていて、こっそり姉の所に転がり込んだと聞いた。勿論、すぐにばれる。姉夫婦はいつまでも居ていい、と言ってくれたのだけど、それは世間体が悪い、と実家の親が連れ戻しにきて、長いこと親元で暮らしていたヒトである。女の子を連れて戻り、男の子は置いてきたそうな。別れてからも学校にこっそりと子供の顔を見に行っていたが、何度か会った後、子供本人から、もう会いに来ないで、と拒否られた!それで諦めた、と言う!ドラマの世界のような、しかし現実が悲しい!今は女の子は作業療法士、男の子は歯科医師と立派に成長したのだが、男の子は結婚して長いのに子供が出来ない、それも男の子に不妊の原因があると言う。これも困った話だ。不妊は珍しくないが、治療して治る者なら治したいだろう。

「なにが原因なのか、私のせいかな?」と彼女は言った。「そんなことはないでしょ、ほら、あれじゃない?環境ホルモンとか。そこら中汚染されているってきいた。それと、種無しの果物は子供が欲しい人は食べない方が良いって聞いた。ホルモンのなかにジャボンと浸けて育てるのよ。それをヒトが食べる。種ありのブドウなんて売っていないくらいだからねえ」「食べていたわ」やっぱり親のせいだ、とつぶやく。「それと今問題になっているプラスチックね。海に流れて行ったプラゴミが魚などにも食べられる。特に粉々になったマイクロプラスチックは小魚なども食べていて、チリメンジャコを調べたらプラスチックがウジャウジャ出て来たそうよ。チリメンジャコは食べない方が身のためね!」「それも食べさせていたわ、カルシウムが多いから育ち盛りの子には必要かと」またまた彼女はしぼんでしまう。あなたのせいではないから、と慰めるが、社会全体のせいなのは確かだ。プラゴミは分別して出している。リサイクルゴミに指定されていて、ペットボトル、空き缶、新聞誌、雑誌、牛乳パック、発泡スチロールなどリサイクルの日に持ち寄るのだ。ゴミ袋代は10枚600円とお安くない。しかしリサイクルゴミは無料で回収に来るので助かる。寝たきりの母を介護していた時は、半年分のゴミ袋を無料で市から支給してもらった。おむつや汚れもので袋はすぐ一杯になったから、とても助かった。今年から店のレジ袋にカネを払うようになったが、いまさら遅いわ、とかやらないよりマシ、など辛辣な意見が多い。だが、3円だの5円だのと値段はまちまち、1枚100円くらい取らないとダメな気がする。もう、海も川も道端もプラゴミだらけなのだ!