鳥と山野草の話

鳥類と山野草、主にシダ植物を書いたりします。

除草剤は体に悪い!

最近、野山や道端の野草を食べるのが流行っていると聞いたが、彼らはそういう植物を食べるのが危険だという事を認識しているのだろうか?高齢化社会になり、自宅の敷地やその近辺の手入れがしにくい体の者が多くなった。今までちょっとかがんで草を抜いたり、鎌で刈り取ったりしていたのに、足腰や手が傷みだして出来なくなる。しかし草ボウボウは気になるしご近所さんにも迷惑だ。そこで除草剤の出番である。除草剤はいったんは植物を枯らすが、永遠に枯れていてくれるわけではない。ひと月もすると又生えてくる。実に生命力旺盛である。野山の物ならいいじゃないか、と思うなかれ。道なき道を分け入り、藪漕ぎにもめげず奥山に入って採取する山草なら良いが、車で農道や林道を走って広い道端で止め、辺りの植物を物色するのが危ない!日本国中とは言わないが、少なくとも我が県北部は除草剤大好き人間ばかりで、1000m級の高山にも林道沿いに除草剤を浴びせる。機械を軽トラに積んで薬を撒きながら走るのだ。里山などは勿論のことで、ゼンマイやワラビ、イタドリ、山蕗その他諸々山草の宝庫だが、地元の者は気持ち悪がって絶対に採らない。汚染されているのを知っているからだ。車が走り回る公道でも除草剤の洗礼を受ける。アスファルトの隙間、用水路や側溝の傍、家の敷地と公道の境などに除草剤が撒かれる。草が枯れているからすぐわかるが、危ないのはいったん枯れてから再度に芽を出してきた植物だ。汚染されているのがわからないから、「あっ、これ、食べられる野草だ」と抜いて持ち帰り、テンプラにしたりすると、超危険!草が枯れるだけではない。近くの空き地に除草剤が撒かれたのだが、そこの草の種を食べに来たスズメが何羽も死んだ。知り合いの愛犬が除草剤で汚染された散歩コースを歩いて、数年後にクビのガンにかかって死んだ。除草剤は気安く使用してはならないのだ。雨で川に流されて、その川の水を汲み上げ自分たちが飲む。下流の人々はもっと多くの汚染物質で汚された水を生活に利用する。海にも流れて生き物の体に入り、それをヒトが食べる。ブーメランのように戻って来るのだ。日本の水を浄化する能力は世界最高ではあるが、完全ではない。つい数年前まで日本人の5人に一人がガンにかかる、と言っていたのを覚えておられるだろうか?今はそうではない。2人に一人である。そのうち全員になりそうな気がする。危険な物を野放しにする行政は何をしているのだろう。厚労省は化学薬品の会社から多額のカネでも貰っているのでは?と勘繰りたくなる。放射性廃棄物の仮置き場を作りたいと言えば、住民たちは目の色を変えて反対するが、同じくらいヤバイ物の野放しには寛大だ。汚染された大地の物を食べさせられたヒトの末路がわかるようになってきた昨今である!