鳥と山野草の話

鳥類と山野草、主にシダ植物を書いたりします。

ツキノワチリムクドリ

買い物から車で戻ってきた、ついこの間のこと。家は大通りから狭い路地をクネクネと入っていった所にあるのだが、広場になった辺りのとある事務所の屋根に、見たこともないド派手なトリが止っていた。日本にこんな鳥がいたのか、と思うほど美麗な九官鳥くらいの大きな鳥だ。胸から尻にかけての六割がレンガ色。赤に近い色で首までの四割はコバルトブルーである。そしてレンガ色とコバルトブルーの境に白の月の輪があり、ちょうどツキノワグマのような白い模様だ。頭は紺碧、背中は見えないが翼から肩にかけては水色がかった緑色のようだ。クチバシは先細りの少し長い上品な形で翼と同じような色に見えた。なぜ、こんなに詳しく観察できたのか、それは彼が堂々と物怖じせず、車を止めてじろじろ見るニンゲンのおばはんにたじろがなかったからだ。それだけではない、数日後、彼は私の家の玄関前の路地に降りてきて、何か地面を探しているのに出会った。私が立っていても全く気にも留めない!「何か餌はあるかい?」と尋ねてみたが、「ないな」と言っているような様子でチラとこちらを見ては地面をつつく。背中の色はやはりツバサと同じ色で、私が飼っているオカメインコくらいの大きさがあった。「何かあげようか?」と声をかけると「いや、けっこう」と言うように路地の突き当りのフェンスに止って、しばらくしてから30mむこうの映画館の大屋根に行ってしまった。

なんて鳥だろう?あんな派手な鳥なのだから、南の国からやってきた迷鳥かもしれない。中に入って急いで鳥類図鑑を出した。ペラペラとめくって探すと、あったあった!しまいのほうのムクドリのページにイラスト入りで載っていた。樹木のまばらな草原に住み、地上で昆虫を取って食べる、とある。全長約20センチ、分布はアフリカだそうだ。やっぱり迷鳥なのか?たまに同じくアフリカ近辺のトリのヤツガシラが、我が国に迷鳥としてやってきたことがある、とも書いてあった。だから、迷鳥か、と思ったのだが、まあネットで調べてみようと検索した。ズラリと載っている!どの記事も写真入りだが、私が2mほどの近くで数分間二度も見たもののほうがはっきりしていた!写真は怖い顔の獰猛そうな個体だったが、ヒト慣れをしたなまツキノワチリムクドリはちょっと優しいさわやかな感じに見えた。写真を撮っておけばよかったのだが、ガラケーを素早く向ける気が起きなかった。最近に購入した4G回線の新しいドコモの機種で、前に使っていた期限切れが5年後に来る物とは違う。とても鮮明に映るカメラを登載してあったのだから、次に出会った時にすぐ写せるなら撮っておきたい!というわけで写真をアップすることはできないが、見たい方はネットで検索していただきたい。このトリは迷鳥ではなく籠ぬけ、つまり誰かが飼っていたのが逃げ出した物の公算が強いとのこと!