鳥と山野草の話

鳥類と山野草、主にシダ植物を書いたりします。

プロパンガスなのに値上がり!

我が家は小さな田舎町にあり、燃料は電気とガスと灯油しかない。しかもガスは市ガスなどではなく、ボンベに入ったプロパンガスである。ガスの中でも一番高い燃料で、災害の時にいち早く使用できる、という利点しかない。災害列島の我が国ではとても貴重なエネルギーではあるが、昨年あたりからガス代がじわりじわりと値上がりし始めた。風呂も暖房も台所もすべてガスで行っているから、その値上がり分は馬鹿にできない。特に風呂はとても高くつく。友人宅は灯油を使っているから、ここの所のガス代高騰ぶりにもあまりガタガタ言わない。家を建てた時、風呂のボイラーはガス以外に考えがなかった。懇意にしているガス屋さんは、設計図を見せるから、と呼びつけたら、揉み手をしながらカタログを片手にやって来てくれた。灯油で風呂を沸かす、ということを聞いたのは何年も後になってからだ。実に脳天気な話である。ただ、当時はそんなに騒ぐほどの値段ではなかった。エネルギーで一番高くつくのは電気で、その次がガス、灯油が一番安かった。40年ほど前のことだ。古い家を安値で買って、しばらくしてから壊して新築したのだが、その古い家が農協のガスを使って風呂と台所のボイラーを回していた。だから、当然、新しい家もガス、となってしまった。ただ、室内の暖房は灯油のファンヒーターを使っていた。これは熱エネルギーがダントツで、安普請の家でも早く部屋を暖めてくれる。それに灯油を量販店に行って買えば、びっくりするほど安かった。エアコンは冬場はけっして使わなかった。大雪が降り朝はマイナスを記録する我が家の町は、自慢じゃないがとても寒い!5Lのタンクのファンヒーターも満タンで、一日しか持たない。寝る前には絶対に灯油を入れておかねば、朝に寒い目をする。若いころは良かったが、歳を取ってきて、5キロの灯油が重く感じだした。もっと少ない灯油缶だと1日持たない。「だったら奥さん、ガスファンヒーターになされば?燃料をいちいち入れる必要はありませんぜ」ガス屋の甘言に乗せられて、ついその気になってしまった。ガス代のことなど頭の隅にもない。ファンヒーターは灯油のモノより安かった。工事はすぐに終わって、ヒーターも気が変わらないうちに、と思ったか、それは見事に早く届けられた。ガスの火力は灯油にも負けない、素早く部屋を暖めてくれる。灯油と比べて燃料代は倍以上に跳ね上がったが、こちらは高齢者の仲間入りをしていて、重い灯油を毎日ぶら下げる気が起こらなくなっていた。ガス代の値上がりに目を剥いたのは、昨年の冬からだ。年金暮らしになっていた。灯油のボイラーで生活している友人は、燃料代高騰の愚痴を全くこぼさない。彼女は電気で暖房をしているのだが、12畳の部屋をエアコンと電気ストーブ二台で温めている。冬は2万円を超す電気代らしいが、ガスや灯油のヒーターは使いたくないと言う。私は寒くなって何万円も請求書をよこすガス屋に腹が立ってきた。都会のように外国から高値で買ってきたLNGを使っているのではない、プロパンガスなのだ。なぜ同じように調子に乗って値上げするのか?便乗値上げだ!政府は都市ガスのことばかり値上がりを申し訳ないと言い、プロパンガスのことはカケラも言わない。賄賂でも貰っているのではないか、プロパンガスの人口は多いはずである。このことを公約にしてくれる議員を投票したいと思ってしまう。

つい先日、近くの量販店から12000円の可愛いサイコロのような灯油ファンヒーターを購入した。3.5リットルの超小型ヒーターだ。それから1.8リットルの灯油缶などを買い、いつもガソリンを入れるスタンドに電話をして灯油の配達を頼んだ。スタンドの配達員はガス屋のオヤジより早く灯油を持ってきてくれた。2120円を払った。これをヒーターのタンクに入れて一日に8時間ほど使っている。ガスと併用である。難点は付けたり消したりの時、とても臭いので台所の換気扇を回して間の扉をしばらく開けておく必要があること!ヒーターそのものはエコ機能が付いたり、昔のモノと比べてとても優秀になっており驚いたことである!