鳥と山野草の話

鳥類と山野草、主にシダ植物を書いたりします。

ポインセチアの葉を赤くする

ポインセチアの挿し木苗を、友人から頂いた。かねてから花屋で見ては欲しいと思っていたが、メキシコ産で温度管理が難しそうだ、と聞いていて、手に入れずにいた。なにしろ夏場は35度以上が当たり前の当地方だが、冬になるととたんに態度が一変する。雪が多く、鉄道はラッセル車を準備し行政は雪あけの契約を土木業者と結ぶのが当たり前。大寒波が襲来すると気温はマイナスになる。最高に寒かったのはかなり前だがマイナス9度を行ったこともあり、普通の寒波でもマイナス5度は行く。冬越しがなかなか難しそうだ。私は大型カトレアやセントポーリアを作っているが、彼らは温度さえかけてやればガラス越しの日向を望まない。午前中の2時間ほど差し込む太陽で我慢してくれる。しかし、ポインセチアはとにかく太陽光を欲しがるらしい。趣味の園芸をテレビで見ていて、園芸の先生がそのようなことを言っていた。だから、ホームセンターや花屋の華麗なポインセチアの鉢植えを眺めるだけで辛抱していた。そこへ、友人から要らないか、というメールが入った。これは作ってみろ、という神のお勧めに違いない!要ります!と返信した。苗はすぐに送られてきて、開けると、そこそこの大きなお方が三本も入っている。外で台の上に並べていると、となりのNさんちの奥方が通りかかった。一本上げて、もう一本はそのもう一軒隣の花好きな同級生に上げた。残りの一本を少し小ぶりな4号プラ鉢に植え付けた。7月上旬の話である。それから数か月、ひどい猛暑のなか、ポインセチアは一週間だけ半日蔭に置いてもらったものの、根付いたのを見計らって、ガンガン照りの所へ置かれ、遮光ネットもなしで、それでもさすがにメキシコ出身、葉が落ちることもなく秋を迎えた。友人が短日処理を始めた、と言ってくる。自分もやってみたかったが、夕方5時から翌朝8時まで段ボール箱をかぶせて人工的に暗くするとかで、時間を守らないと、葉が赤くならないそうだ。なんと冬越し以上にやっかいである。そうこうしているうちに10月になった。ちょうど良い、今日から始めるか、と段ボールに黒いゴミ袋を被せて、明かりが漏れないようにしてから夕方5時に、東側のカーポートに移していたポインセチアの鉢に被せてみた。翌日は8時に箱を取り除いて、「おはよう、朝だよ!」と言いながら起こす。夕方の5時はわりとせわらしい。絶対に忘れてはならないと携帯の目覚ましにセットした。17時!これはついうっかり、の失敗を避けることができた。形容し難い音がするのだ。何事が起ったのか、とびっくりさせられることが最初の一週間は続いたが、そのうち慣れてきた。もうすぐ短日処理を始めて一か月になろうとしている。葉は店屋の鉢ほどではないが、5枚くらいは真っ赤に染まってきた。最低でも40日、できれば二か月間続ければ良いそうだ。ネットの記事には、べつに箱を被せなくても翌年の2月ごろには赤くなる、と書いてあったが、どの程度になるのかわからない。なにしろプロが栽培した物しか見たことがないのである。冬場はあまり日が当たらない我が家なので、照明だけが頼りだが、LED照明に変えようか、と思ったりする。居間にあるたくさんの観葉植物やこれから移動して来る洋ランなどが喜ぶのではないか、と考えている!おとなりさん達の苗も、なかなかに立派になったが、人口の夜にはしてもらっていない!