鳥と山野草の話

鳥類と山野草、主にシダ植物を書いたりします。

布マスクは役に立つ!

安倍総理から布マスクをもらった。すでに自分の布マスクを五枚、回しながら使っているので、封を切らずにしまっておいた。出番が来れば使わせてもらう。布マスクは就寝中に喉や鼻の奥が乾燥して困るので、絶対必要な医療品だ。使うのは主に晩秋から春の終わりまで。寒い時は顔を覆っているから温かいし、風邪などを引いて喉が痛くなった時は特に必需品になる。そういう時はマスクの布の一番外側を水で濡らしてから使用すると、喉の奥に湿った空気が呼吸と一緒に吸い込まれるので、とても具合が良い。喉風邪を引くと唾が呑み込めないほど痛くなり、市販の風邪薬くらいでは治らない。かかりつけの医者に行って抗生剤を貰う羽目になる。しかし、万一土曜日の午後辺りから喉が痛みだしたら悲惨だ。翌日も日曜で医者は休みである。救急車を呼ぶほどではないが痛くて辛い。ルゴールを塗ったくらいでは痛みが取れないが、夜になれば寝床に入り横になったら余計に痛む。こういう時、布マスクはとても役に立つので、近頃は特別な薬屋や薬局に行かないと売っていないから、見つけたら買っておく。アベノマスクは本当にありがたい。上等な布マスクだったから、きっと使うのは随分後になるだろうが、避難袋にも一つは入れておく方が良い。避難所なんて暖房無しのブルーシートが敷いてあるだけかもしれないのだ。顔を温めてくれる布マスクは貴重である。我が家は玄関部分が二階建てで、居間と台所や風呂、トイレなどの水回りは平屋になっている。玄関の方は北側でおまけに断熱材が入っていない。石膏ボードを挟んだモルタル仕上げだから、非常に寒い。平屋の方は南向きだけどグラスウール入りの断熱仕上げで、窓はすべて三重になっている。暖かいので、こちらに寝床を移したいと思うが、お隣さんのエアコン室外機がうるさいから、とても無理である。寝床を敷くのは玄関の北向き断熱材なしのさむーい部屋しかない。八畳の間なので広くて余計に寒い。この頂けない部屋で眠るのはなかなか困難だ。畳二枚分の大きな掃き出し窓が、外の寒い温度を遠慮なく部屋へ持ち込んでくれる。エアコンもストーブもなし。病気になって部屋を暖かくする必要が起これば、南の平屋部分に避難するつもりだが、今のところ我慢して北側で寝ている。掃き出し窓にはプチプチ断熱シートを二枚下げて、断熱カーテンもつけてある。窓からの冷たい空気はこれで対処!寝床の頭の方は段ボールを利用して布団の幅の屏風を作り、これで冷たい風を遮る。寝巻の首回りはダウン入りのハーフ上着を着こみ、首をタオルで巻く。そして布マスクを付ける。1月の寒のころは外気温マイナス3度から低いと5度になり、寝床の部屋はせいぜいプラス4度で、温かくてもプラス6度くらいである。平屋だとさらに3度上がるから、じつに恨めしい限りだ。しかし、室外機の音はやかましくて我慢ならない。寒くても八畳の間のほうがマシなのだ。布マスクは本当にありがたい。使い捨ての不織布マスクウイルス対策には良いかもしれないが、眠る時にはゴワゴワして使う気になれない。だいたい、昔は布マスクしかなかったのだ。使い捨てのマスクは時おり道端なんかに捨ててあり、不衛生で困る。倉庫代に何億もかかるほど買い込む政府もどうかしているが、廃棄処分にするなど、もったいないことだ。有効利用できないのか。自分のカネではないから平気で無駄遣いするのだ。国民の人数はわかっているのだから、後始末に巨額のカネを使わねばならないようなことをしたニンゲンに、弁償してもらったらどうか?

富士山が心配!

インドネシアの火山が噴火した。ジャワ島にあるスメル山という山で3676mの高い山だ。ニュースで見たが、凄まじい噴煙を上げていた。15000mも立ち昇ったそうだ。山全体が火砕流に包まれて、雲仙普賢岳の噴火災害を思い出した。13人死亡なんて言っていたが、とてもそんな死者数では済まないような大噴火である。翌々日にはもう少し増えていたが、何千軒もの家が被害にあって連絡が取れない人々が多いから、死者はもっと増えるだろう、とのこと。

富士山より少し低いが円錐形の似たような山だ。富士がてっぺんから噴火したらこんなふうに火砕流が山を駆け下るのだろう。どこやらの大企業が富士の近くに未来都市を造る、とテレビで宣伝していたが、確かに富士山や湖が見えて美しい光景ではあるが、富士山の噴火を考えているのだろうか、と疑問に思う。何十キロも離れている火山なら心配はない、と言いたいのだろうが、100キロ以上の距離がある東京でも火山灰が積もってお手上げになるというのに、一度も富士山噴火の憂き目にあったことがない現代人は超ノンキだ。富士が噴火したら関東の経済圏は全滅になるだろう。まだ、デジタル化に遅れている日本だけど、首都圏はかなりデジタル化している。いまどきそろばん片手に事務をしている会社などない。火山灰がデジタル機器に入り込んで会社はおろか、ライフラインがストップする。火山噴火は台風や地震よりもコワイのだ。台風みたいに時間が来れば逃げて行ってくれたりしないし、地震などよりも広範囲にながーく被害が続く。特に偏西風に乗って火山灰が運ばれる東の地域は要注意!東京は直下型地震の心配もあるのに、よくぞ東京へ東京へと集まるものである。富士山が噴火すれば、たぶん日本中が大騒動になる。もしかしたら世界中かも?株がどっと下がって、ちょっとやそっとでは元に戻らないかもしれない。物流がストップして国民が生活できなくなる。富士山の噴火だけは止めてもらいたい。けれども人間の力ではどうすることもできない。毎年多くの人が登るけど、せめて登山禁止にできないか。富士が噴火する予兆はない、と学者先生方はおっしゃっているけど、御嶽山だっていきなり噴火して、大勢の犠牲者を出したではないか。

イマイチな介護保険

介護保険が始まって、かなりの年数が経った。母親の介護ではお世話になったのだが、疑問に思ったのは保険料を払っているのに、介護保険を使うには何かとカネがかかるということ。母は片足が悪い身体障害者で要介護3だった。デイサービスを受ける度1000円必要で、モノを借りるのにもいちいちカネである。ベッドや車いすを外に下ろす昇降機、床ずれ防止のマット、他たくさんあって保険ギリギリまで使わせてもらった。家の中を要介護者のためにリフォームするのは別勘定で、手すりを付けたり勝手口に段をつけたりをして、その月はデイを止めたりする。帳尻を合わすのはケアマネージャーさんだが、よくやってくださった。ありがたかったが、月の支払いは3万円ほどになり、はっきり言って痛かった。少ない年金しか収入のない貧しい家庭で、こんな費用が出せるのだろうか、と思う。誰もが生活保護を受けているわけではない。乏しい懐から費用を捻出するのだが、出せない家もあるだろう。週に二回デイサービスに行って欲しいが、財布の中を覗いて一回にする。ヘルパーさんに一日三回来て欲しいと思っても費用のことを考えて一回にする。カネのことを考えていたらまともな介護なんかできない。不公平な保険だ。収入の少ない家庭は無料にしろ、と言いたい。まあ、医療でも同じなのだが、介護保険ではしみじみ感じた。自分がお世話になるころ、はたして使わせてもらえるのか?集めた財源が足りなくなっているそうではないか。私は余分なカネなど出したくなかったから、随分吟味して保険を使わせてもらった。考えなしに行動すると思いがけない保険の出費になる。呆れたのは勝手口のドアを開けて地面に下りるのに40センチほどあって、初めはブロックを一つ置いていたが、母の足がひどくなり階段を付けてもらうよう、保険が効く会社に頼んだのだ。見積額は10万円!たった二段の幅50センチほどの階段が10万円。冗談じゃない、そこは断って、知り合いの大工さんに頼んでみた。すぐ、作ってあげる、と高齢の棟梁さん翌日に板の切れ端で作った、と担いで持って来た。手間賃だけでいいわ、と5000円の請求書を出してくる。保険も効くからな、と書類を書いてくれて、写真を撮って出すように、と言う。結局1割負担で500円の出費だった。介護事業所の言いなりになっていたら、ぼったくりに合うところだ。ベッドから要介護者を車椅子に移動させるときに使う、スライドシートなんか目の玉が飛び出るほど高価で、とても購入できなかったが、あれば楽である。当時、燃えないゴミ用の袋を市が10枚600円で販売していた。その袋が丈夫で良く滑る。それを利用することを思いついて、とても役に立った。60円で済んだ。介護のために役立つグッズはたくさんあり、保険が効くものも多い。しかし、すべてカネである。カネがなければ本当に葬式も出せない。コドモに迷惑をかけたくないから、とテレビのコマーシャルで言っているが、じゃあ、他人にはいくら迷惑をかけても良いんだね、と心の中で思う。コドモに遠慮するために介護保険があるのかもしれない!

光熱費が値上がり!

コロナが下火になってきたと言うのに、生活に必要な物が大幅値上げである!困る人が多いだろう。運がいいか悪いか、ちょうど衆議院議員選挙の真っただ中だ。国民のためにうまく立ち回れない政党や議員はクビにできる良いチャンスだ。普段選挙に行かない有権者も不満があるなら、立ち上がらねば!ライフラインの中でも電気は一番大切なモノである。停電したら目も当てられない!すべてが電気頼みの世の中だから。うちは電気暖房じゃない、と言う方も、石油だけ使うストーブ以外は、皆電気のお世話になる。大概ファンを電気で回すから、停電したら使えない。大停電だったら水道も使えなくなる。電気で水を浄化したり高い所にモーターを使って揚げてから家庭に配ったりするからだ。最近、災害や事故で停電が起こって住民が大騒動する。日本は国民の数が多いけど国土が狭いから、電気は配りやすいだろうが、隣国の超大国は国民も多いうえ国土も広い。最近、とみに経済が豊かになって今まで砂漠だったところに大きな都市が出来ていたりする。しかし、無理な発展が災いして大手企業が怪しくなってきており、電気が足りなくて停電が頻発すると聞いた。停電で困るのは日本の比ではないだろう。彼らは気に食わないことが起きると、すぐに集団で文句を言い暴れだす。政府は国民の機嫌を取るのに終始する。寒いところが多いから電気がなければ石炭や石油、ガスを使うのだが、この辺は日本も似ている。石炭を使う所はないだろうが、昔は鉄道も学校も企業も石炭を燃やしていた。家庭ではマキを燃やして暖房や炊事に使っていたが、だんだん石油に取って代わり次にガスや電気となる。電気やガスはCO2を出さないが高くつく。私の町は雪が多く、冬はかなり寒い。東北や北海道みたいなことはないが、暖房無しでは冬を越せないのだ。昔は石油ストーブを使っていたが、部屋がなかなか温まらないので石油ファンヒーターに替えた。だが、一日で燃料を使ってしまい、必ず石油を毎日タンクに入れなきゃならず、それが面倒で、今度はガスファンヒーターにした。しかし、出かけるときにつけっぱなしは抵抗がある。エアコンは高くつくので冬はけっして使わなかった。留守の間に使える暖房機としてオイルヒーターを買った。国産のユーレックスで、電気代がデロンギなどと比べて安い。オカメインコのためにオイルヒーターを18度に設定してトリカゴの傍に置き、出かけていく。戻ってきたらガスファンヒーターに替えるが、冬は電気代もガス代も高くついて節約に頭を使う。電気で馬鹿にならないのはトイレの暖房便座だ。24時間つけっぱなしなので月に700円かかるらしい。今度電気が大幅値上げなので1000円近く食うかも?だから、私は暖房便座のスイッチを入れない。温かい布のカバーを着けて一冬辛抱をする。電気毛布も1時間前にスイッチを入れる。母親がいたころは5時間前に電気を入れていたので、高くついて、せめて2時間前にしてくれ、と頼んだものだ。居間の温度を安くで上げるため、掃き出し窓に断熱のプチプチシートを二枚カーテンレールにセロテープで巻き付けて、カーテンにする。夜はその上から断熱カーテンを閉める。このシートのおかげでファンヒーターの設定温度をかなり下げられるから、とても助かる。電気製品が多くなったから電気が不足するのだけど、今度電気自動車に変わったら、電気がもっと足りなくなる。国民は知恵を絞って節電に協力しないと、自分で自分の首を絞めることになりかねない!

 

 

オシャグジデンダ

オシャグジデンダというシダがある。変わった名前だが、オシャグジという寺があるのかも、とも思ったりする。イワデンダに似ているが、オシャグジデンダの方が気難しさは何倍も大きく、採って来ては失敗の連続だった。わが町のはずれにそびえたつ1100mほどの山があり中腹に重要文化財の神社がある。拝殿や奥殿は数年前に国指定となったが、境内の入り口付近に建つ三重塔は昔から国指定の重文だった。その神社から4キロほど下ったところにN院という寺があり、ここの山門をくぐった敷地に色々なシダが自生している。シダ愛好家にとっては宝の山だ。ここにはオシャグジデンダがたくさんあって、ケヤキの大木、狛犬のコケ、石垣に至るまでそれがくっついている。そっとはぎ取って帰っては、鉢に植えて失敗する。市内の南むきに走ると1500mの高山が控えていて、やっぱり神社や寺の境内にオシャグジデンダが群生している。塊が地面に落ちて転がっていたりするので、喜んで持ち帰るが、うまく行ったためしがない。何度も失敗して、何が悪かったのか反省してみた。鉢植えの土を色々変えてミズゴケなどにも植えてみたが、たぶん水やりの調整や空中湿度の具合がオシャグジさまのお気に召さなかったのだろう。何度も自生地からむしってきたが、考えてみればほとんどの株は高い所にある。鉢に植えて棚に置かれ乾いた風にさらされるのなど、まっぴらごめんなシダのはずなのに気が付いた。そこで流木にミズゴケを噛まして巻き付け、遮光ネットの下に吊り下げてみた。それがお気に召したようである。オシャグジデンダは少しずつ葉を殖やして、初夏から8月下旬まで休眠に入り葉を落とすが9月になったらフユノハナワラビと相談したかのように、同時に休眠から目覚めて新葉を出してくれた。自生している状態になるべく近い方法で栽培するのが良いのに、面倒なものだからつい手軽な鉢植えにしようとする。それのほうが何倍も難しいのに、懲りないニンゲンだった!写真は流木植えにして15年以上経つ、N院境内の頑張っている株である。

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市内の金鉱山跡

我が家の傍には一級河川の支流が流れている。支流と言っても大川だ。500mほど下れば本流と合流する。大きな台風が来れば溢れそうになり、ここに流れ込んでいる小川は逆流して、その地域を水浸しにしてくれる。この支流はY川といって上流には50年くらい前に閉山した金鉱山があった。江戸時代はもちろん幕府直轄の鉱山で、Y川から砂金が採れたので上流を探索して金山が見つかったという。金山跡に行けば金を採掘した時の土がボタ山のように積み上げてある。仕事でよく近くまで行ったが、このボタ山に金が残っていないのか、と良く思ったものだ。この山の金は鉱石にベチャっとくっついている珍しい自然金である。我が家にもこの鉱山からくすねてきたのをもらった、という原石がある。金がくっついているが、0コンマ何グラムくらいの重さだろう。父が鉱山関係の友人からもらったそうで、その友人はどうやって鉱山から持ち出したのか、ちょっと不思議だ。Y川で砂金を採ったこともある、と言っていたらしいが、一日中ザルを構えてゆすっても1グラム採れたら良いほうで、土方にでも行って仕事をした方がカネになるとのこと。昔は今ほど金が高くなかった。今ならグラム7000円近いから、1グラム採れたらちょっとした小遣いになるのではないか、と思う。しかし、川の水は冷たいし水量は多い。腰をかがめて後で体を痛めるから、割に合わない仕事だ。それに気を付けないと川の岸辺にはマムシがウヨウヨいる。私は子供のころ、親に長靴を履くときは一度ひっくり返してから履け、と言われていた。長靴の中にマムシが入っていることがよくあるらしい。夜はつっかけで暗い所を歩くな、とも言われた。夜はマムシが活動するからだ。市内のずっと奥に住んでいる叔母の家は田んぼの真ん中で、夜になったらマムシが犬走りを何匹も這いまわる、と聞いた。叔母の旦那は二度も噛まれたそうだ。ゾッとする話である。だから、なるべく夜は家の外に出たくない。まあ、砂金を採る人はマムシなんかこわくないのだろう。今は砂金採りをする者など見たことがない。奥の金山は金が出なくなって閉山してしまったのだから、川の砂金ももうとっくに下流へ流れて行ってしまい、欠片もないに違いない。閉山した鉱山街はヒトがいなくなり寂れてしまった。今では鉱山から出てきた金の原石やアンチモンなど他の原石を展示している建物が建っている。

金ピカのトカゲ!

我が家の敷地内やその近辺には色々な動物が住んでいる。大体は小動物だがアナグマやチョウセンイタチはけっこう大きいので中動物になるかも?居て欲しくないのは長いお方だ。青いのや黒いのや縞模様の個体とさまざまだが、どれも日本固有種になるらしい。トカゲの類もいる。カナヘビにヤモリ、ニホントカゲなど彼らは足があり逃げるのが早い。ヤモリなど、家の中に入って来たら追い出すのに大骨折りである。あきらめて自分で出て行ってもらうのを期待して放っておくことになるが、その辺をウロチョロされるのはあまり気分が良くない!ゴキブリより少しマシというくらいで、それがまた何をしに入ってくるのやら、網戸にしておくと隙間から必ず侵入するので窓も開けられないのだ。春先に油断してつい台所の窓を遅くまで閉めなかったら侵入された。小さな3センチほどのコドモだが、柱にへばりついているのを見つけた。まだヒーターを朝晩付けるほどの陽気で、気温が下がってくると彼らは動きが鈍くなる。大きめの封筒をヤモリの下に構えて、紙でヤモリの子をつついた。ポトンと封筒の中に落ちる。それを急いで勝手口の外に置いた。クモやトックリバチなどもこの方法で捕まえて、入れ物ごと外に出す。数時間後に袋だけ回収するが、ハエトリグモは何度出してもまた入ってきているので、ハエを取ってくれているのだろうか、と期待する。爬虫類ではヤモリだけが侵入し、カナヘビニホントカゲは入ってきたことがない。彼らは隙間を見つけて無理やりニンゲンさまの住居に入り込むなどということは考えないようだ。カナヘビは敷地内に数匹いて、プランターの中に卵を産んでいる。コドモはやっぱり3センチくらいだが、トカゲの中ではかなり愛想が良い。水やりをしていると植物の間から出てきて、水がかけられるのを待っている。植物の葉に付いた水滴を飲むのだ。彼らのことをトカちゃんと呼んでいるが、ヒトが近づいても逃げないので可愛い。顔をよく見るとマブタがあって、ちょっとトリに似ている。背中にはトゲトゲの立ち上がったウロコが何列かあり、恐竜を彷彿とさせるのがおもしろい。手を出すと乗ってきそうだが、そこまではする気がないので乗せたことはない。東側に置いているプランターに卵を産んでいたらしく、コドモが三匹ウロウロしていた。そこはお隣さんのエアコン室外機がちょくちょく作動するので空気が乾燥気味で、カナヘビの生まれたてには良くない環境だった。何とかして西側の親たちがいる方へ移動させたいが、入れ物がない。場所を離れている間に居なくなりそうだ。仕方がないので手に乗ってもらい、そっと両手で包んで西側に連れて行った。後で念入りに手を洗った。側溝の傍の路地にある石垣にはサワガニやカタツムリ、陸ガイのキセルガイなどとニホントカゲが住んでいる。トカゲ以外は雨の後によく見かけるが、ニホントカゲは陽気がいい時に良く出会う。一度、金ピカのトカゲが石垣の間から出てきてびっくりした!ええっ、金のトカゲ!いつも見るトカゲは背中に白っぽい筋が数本あり体の三分の一後ろはコバルトブルーだ。それしか見たことがなかったので、この手のトカゲはこういう色なんだ、と思っていた。とてもすばしこくて、しっかり見る間もない。ヒトに出会うと脱兎のごとく逃げてしまう。ゴキブリより早い!可愛くない生き物だ。しかし金ピカの個体は丸々と太ってずっしりと貫禄があった。じろっとヒトを見た後、おもむろに草むらの中へと姿を消した。カメラを持っていなかったので撮影できなかったが、太陽の光を反射して、それは見事なキンのトカゲであった。おめでたいトカゲだ。今度見たらなんとか写真に撮っておきたいものである!